はじめに
構内配線を設計する際、分岐器の数は最小限にするのが普通です。不要な分岐器は設置のための設備投資だけでなく分岐器自体やそれによって複雑化する信号設備の保守コストの増大を招きます。一見不要に見える分岐器でも、ちゃんと設置された理由があるのが普通です。
ところが、奥羽本線の羽後飯塚駅(福島方)の配線はちょっと不自然です。中線が一旦上下本線に振り分けられ、それが再度合流する配線になっており、中線を出入りする列車は上下で別の経路を通ることになります。中線が上りまたは下り本線のどちらかに合流する配線にすれば分岐器が2つ節約できそうなものですが、なぜこのような配線になっているのでしょうか?