台湾鉄路管理局樹林調車場

樹林調車場(樹林調車場)は、1997年に開業した台湾鉄路管理局の車両基地です。台湾島の東半分の各都市と台北を結ぶ東部幹線の運行拠点となる車両基地で、台北市中心部にあった車両基地(板橋客車場)を移転して1997年に開業しました。今回は駅に隣接する南樹林駅から車両基地を一周しました。

台湾鉄路管理局樹林調車場配線略図

南樹林駅

台湾鉄路管理局縦貫線北段の南樹林駅に降り立ちます。南樹林駅は調査のわずか2ヶ月前の2015年12月に開業したばかりの新駅で、樹林調車場のすぐ脇に位置します。

南樹林駅
南樹林駅

ちょうど貨物列車(と思われる列車)がやってきました。電気機関車が無蓋貨車6両、客車と車掌車をけん引しています。

貨物列車
貨物列車

無蓋貨車の後ろに回送の観光列車用客車がくっついています。日本でも貨物運輸が分社化されていない時代には全国でみられた光景のようですが、ずいぶん新鮮に思えます。

跨線橋から車両基地を見る
跨線橋から車両基地を見る

それでは、駅から外に出て車両基地の周りを一周してみます。

車両基地南側

駅を出て南側へ進みます。しばらくは道路沿いに柵が続いていて線路を見ることはできません。駅南側にある歩道橋から、初めて車両基地を望むことができます。

歩道橋から見る
歩道橋から見る

中央の複線電化の路線が「縦貫線北段」です(縦貫線の北側区間という意味のようです)。左は中山路二段という大通りです。台湾の道路は右側通行になっています。

右の建屋は車両検修場のようです。歩道橋からちょっとだけ中が見えました。

歩道橋から見た建屋内
歩道橋から見た建屋内
歩道橋から見た建屋内
いろいろな列車が検査中

区間車(普通列車)用の電車と支線用のディーゼルカーです。4線路とも列車が停まっていました。

本題と関係ありませんが、ここで歩道橋近くの踏切を見てみます。

歩道橋の隣の踏切
歩道橋の隣の踏切
歩道橋の隣の踏切
遮断状態

「監視カメラで強行突破を監視しています」「停まって見て聞いて」「踏切につき高電圧注意」など物々しいほど看板が並んでいます(日本語訳が違ったらすみません)。列車の方向などを上空の電光掲示板に表示しているのは、遠くからくる自動車から見えやすそうです。

車両基地西側

またしばらく車両基地内部が見にくくなりましたが、建屋の入口で再び線路を観察することができました。

車両基地構内
車両基地構内

台湾鉄路管理局の車両基地の特徴である、一列に並んだ検査用線路です。1番線から17番線まであります。両数がすくない編成も多いため、この角度からみるとほとんど車両がいないように見えます。

車両基地構内
17本の検修線

近くには転車台もあります。機関車などの方向転換に使われていることと思われます。構内は清潔な印象でしたが、ところどころ車両などの部品が散乱していました……。

転車台
転車台
転車台
車止め付近には不法投棄(?)

さらに進むと、保線基地に至ります。「台北機務段」(樹林調車場にある現業機関の名前)の文字がある事業用貨車が留置されています。

保線基地
右は電化柱だろうか
保線基地
事業用貨車

300本以上のPC枕木が放置されていました。高架化工事等で撤去されたものでしょうか?

大量の枕木
大量の枕木

車両基地北側

北側からようやく、車両基地を見渡すことができます。

車両基地構内
車両基地構内
車両基地構内
望遠で撮影

こちらは奥の検修庫エリアへの通路線のようです。検修庫へは留置線から直接のほか、いったん引上げ線へ引き上げてから通路線を通ることもできるようです。

大量の枕木
大量の枕木

11本の留置線には、先ほどとはうってかわって優等車両が停車しています。連結器カバーが開いているのは、入換のためでしょうか?

2017年2月11日-12日 Fancy Frontierに参加します!

配線略図.book vol.2 台湾鉄路管理局西部幹線配線略図

『臺灣鐵路管理局西部幹線配線略図』ほか新刊・既刊3冊を頒布予定です!

詳細はこちら

アクセスランキング [2024年10月]

特集記事一覧へ
調査日
2016年2月22日
公開日
2017年2月5日
閉じる
閉じる