JR逗子駅 11:54
横浜事業所のある金沢八景駅から、一旦JR逗子駅に移動しました。まずは構内の配線を見てみます。
逗子駅は2面3線のホームと側線1線を持っています。久里浜方面に15両編成の列車が停車できない駅があるため、朝夕ラッシュ時はこの逗子駅で増解結が行われています。手元の時刻表によれば、朝7時台には始発列車3本以外の8本の列車で増結が行われているようです。それを2面3線で捌いているというのは驚きです。山と市街地に囲まれているため、線増は難しいのでしょうか。
駅南側には留置線があります(鎌倉車両センター逗子支所)。留置線の手前には短い引上げ線があり、前述した増解結に伴う付属編成の留置に使われているようです。この引上げ線の有効長が短いため、横須賀線の付属編成が4両に制限されているということです。現地に行ってみると、この引上げ線は踏切と留置線に挟まれ、さらに留置線は京急逗子線の築堤(写真奥)に突き当たっているため、引上げ線を延長するには踏切とホームを移設する大掛かりな工事が必要になります。かといって引上げ線を使わず直接留置線に引き上げるのも不便なので、苦渋の決断として他線区のような付属編成の5両化を諦めたようです。
その左が専用鉄道の収受線になっています。総合車両製作所で製造された車両はここを通って各地へ運ばれていくわけです。配線上、専用鉄道から横須賀線下り線が分岐しているように見えるのは面白いですね。
少し先の踏切から専用鉄道を見てみます。駅から数百m程度は架線が張られていて、電車や機関車の引上げ線としても使えるようになっています。使用されている様子はありませんが。
ちなみにこの踏切は、遮断機・警報機ともに設置されていない第四種踏切です。歩行者専用のため、自動車進入禁止の標識があります。
架線が途切れた辺りで専用鉄道は大きく左に曲がり、JR横須賀線と別れます。カーブの途中にまた踏切がありました。ここも第四種踏切ですが、交通量が多いので列車通過時は係員が交通整理するのでしょう。
逗子駅の方を振り返ってみます。……踏切の表示板が白と黒です。しかも半分。JIS規格で踏切表示板は黄色と黒と定められていますので、この配色は規格外ということになります。専用鉄道なのでもともと規格外だった可能性も否定できませんが、もともと黄色と黒だったのが色褪せたのだと思われます。それにしては白すぎる気もしますが。
一方、神武寺駅の方はトンネルになっています。やはり、鉄道敷地内ということで立ち入り禁止になっている……と思ったら、事情が違うようです。看板には「米国海軍管理区域」となっています。確かに近くに米軍基地がありますが、この専用線も基地敷地内なのでしょうか。
読者様に、「米海軍池子住宅」の敷地である可能性が高いとご指摘をいただきました。