車両称号基準規程(昭和39年7月30日工達第1号)
最終改正:昭和44年9月20日工達第18号
車両管理規程(昭和39年4月総裁達第178号)第9条第1項第10号の規程(作者注:原文ママ)に基づき、車両称号基準規程を次のように定める。
車両称号基準規程
(適用範囲)
第1条 車両の名称、形式称号及び番号については、車両管理規程によるほか、この規程の定めるところによる。
(車両の種別)
第2条 車両の種別は、次のとおりとする。
大別 | 中別 | 細別 | |
---|---|---|---|
機関車 | 蒸気機関車 | タンク機関車 テンダ機関車 | |
電気機関車 | |||
デイーゼル機関車 | |||
新幹線デイーゼル機関車 | |||
旅客車 | 客車 | ||
電車 | 電動車 | 制御電動車 | |
中間電動車 | |||
制御車 | |||
附随車 | |||
気動車 | デイーゼル動車 | ||
デイーゼル制御車 | |||
デイーゼル附随車 | |||
新幹線電車 | |||
貨物車 | 貨車 | 有ガイ貨車 | |
タンク貨車 | |||
無ガイ貨車 | |||
ホツパ貨車 | |||
事業用貨車 | |||
デイーゼル貨車 | 有ガイデイーゼル貨車 | ||
新幹線貨車 |
(機関車の称呼)
第3条 機関車(新幹線ディーゼル機関車を除く。以下次条及び第5条において同じ。)の称呼は、次の各号に定めるとおりとする。
-
(1) 蒸気機関車
蒸気機関車の称呼は、次により、「形式を表わす記号及び数字」及び「炭水車附随の有無」を順序に重ねたものをもつて表わす。-
ア 形式を表わす記号及び数字
形式を表わす記号及び数字は、次条第1号及び第2号アの規定による。 -
イ 炭水車附随の有無
炭水車附随の有無については、炭水車の附随する機関車の場合は「テンダ機関車」、附随しない機関車の場合は「タンク機関車」と称する。
C12形式タンク機関車
C62形式テンダ機関車 -
ア 形式を表わす記号及び数字
-
(2) 電気機関車
電気機関車の称呼は、次により、「形式を表わす記号及び数字」、「電気方式」及び「電気機関車」を順序に重ねたものをもつて表わす。-
ア 形式を表わす記号及び数字
形式を表わす記号及び数字は、次条第1号及び同条第2号イの規定による。 -
イ 電気方式
電気方式は、直流、交流、交直流の別とする。
EF61形式直流電気機関車
ED73形式交流電気機関車
EF80形式交直流電気機関車 -
ア 形式を表わす記号及び数字
-
(3) ディーゼル機関車
ディーゼル機関車の称呼は、次により、「形式を表わす記号及び数字」、「動力伝達方式」及び「ディーゼル機関車」を順序に重ねたものをもつて表わす。-
ア 形式を表わす記号及び数字
形式を表わす記号及び数字は、次条第1号及び同条第2号ウの規定による。 -
イ 動力伝達方式
動力伝達方式は、電気式、液体式の別とする。
DD51形式液体式デイーゼル機関車
DF50形式電気式デイーゼル機関車 -
ア 形式を表わす記号及び数字
(機関車の形式)
第4条 機関車の形式は、次の各号に定めるところにより、記号及び数字で表わすものとする。
-
(1) 機関車の形式記号
動軸が2.3.4.5.6.7.8等であるに従い、蒸気機関車はB・C・D・F・G・H等、電気機関車EB・EC・ED・EE・EF・EG・EH等、デイーゼル機関車はDB・DC・DD・DE・DF・DG・DH等とする。 -
(2) 機関車の形式の数字
-
ア 蒸気機関車
タンク機関車 10~49
テンダ機関車 50~99 -
イ 電気機関車
-
(ア) 最高速度85km/h以下のもの
直流 10~29
交流及び交直流 30~49 -
(イ) 最高速度85km/hをこえるもの
直流 50~69
交流及び交直流 70~89 - (ウ) 試作のもの 90~99
-
(ア) 最高速度85km/h以下のもの
-
ウ デイーゼル機関車
- (ア) 最高速度85km/h以下のもの 10~49
- (イ) 最高速度85km/hをこえるもの 50~89
- (ウ) 試作のもの 90~99
-
ア 蒸気機関車
(機関車の番号)
第5条 機関車の番号は、記号及び3けた以上の数字よりなり、その記号及び第1、第2の数字は前条の形式を表わす記号及び数字とし、第3以下の数字は1から順次に進むものとする。
(注) 第1、第2、第3、の数字の呼び方は、次の例示のとおりである。
EF | 5 | 7 | 1 |
↓ | ↓ | ↓ | |
第1の数字 | 第2の数字 | 第3の数字 |
(新幹線ディーゼル機関車の称呼、形式及び称号)
第6条 新幹線デイール機関車(作者注:原文ママ)の称呼及び形式は、三けたの数字で表わし、番号は、称呼、形式を表わす数字、「-」及び形式ごとに1から順序を追つて付ける数字とを並べて表わすものとする。
2 前項の称呼及び形式を表わす数字は、第2位までの数字は「91」とし、第3位の数字は構造による分類を表わし、大形機関車「1」小形機関車「2」とする。
(旅客車の称呼)
第7条 旅客車(新幹線電車を除く。以下次条及び第9条において同じ。)の称呼は、次の各号に定めるとおりとする。
-
(1) 客車
-
ア 形式群別の場合の称呼は、「系列」及び「特急形客車」を順序に重ねたものをもつて表わす。
-
(ア) 系列
系列の呼び方は、次のとおりとする。
20系 固定編成の特急形で、ナハフ20、ナハ20、ナハネ20、ナシ20、ナロ20、ナロネ21、ナロネ20、ナハフ21、ナロネ22、カニ21、カニ22、マニ20等各型式車両の総称をいう。 - (イ) 特急形とは、固定編成で使用するもので、空気調和装置を備え、高速運転に適した性能を有する車両形式をいう。
-
(ア) 系列
-
イ 形式別の場合の称呼は、次により、「形式を表わす記号及び数字」「用途を表わす車名」及び「客車」を順序に重ねたものをもつて表わす。
-
(ア) 形式を表わす記号及び数字
形式を表わす記号及び数字は、次条第1号及び同条第2号の規定による。 -
(イ) 用途を表わす車名
用途を表わす車名は、次の種別による。この場合、2種以上の合造のものは、次の順序に重ねて用い、郵便車及び荷物車以外の客車で車掌室を有し、かつ、手ブレーキ及び車掌弁の設備のあるものには、「緩急車」という称呼を付け加える。ただし、「座席車」は、合造車以外には称呼として用いない。-
a 皇室用客車
御料車
供ブ車 -
b 営業用客車
寝台車
座席車
食堂車
郵便車
荷物車 -
c 事業用客車
職用車
試験車
工事車
教習車
保健車
救援車
配給車
暖房車
-
a 皇室用客車
-
(ア) 形式を表わす記号及び数字
形式群別の場合の称呼 形式別の場合の称呼 20系特急形客車 ナハネ20形式寝台客車 オロネ10形式寝台客車
オハネフ12形式寝台緩急客車
スロ62形式客車
スハフ12形式緩急客車
オハユニ61形式座席郵便荷物客車
オシ16形式食堂客車
マニ60形式荷物客車
オヤ31形式試験客車 -
ア 形式群別の場合の称呼は、「系列」及び「特急形客車」を順序に重ねたものをもつて表わす。
-
(2) 電車
-
ア 形式群別の場合の称呼は、次により、「系列」、「形式群の構造別呼び方」、「電気方式」及び「電車」を順序に重ねたものをもつて表わす。
-
(ア) 系列
系列は、101系通勤形直流電車以降の新標準設計の電車(以下「新形電車」という。)のみに用い、その系列中に使用される電動車の形式数字のうち、奇数数字をもつて表わす。
(注) 系列の呼び方の例は、次のとおりである。
181系 固定編成の特急形直流電車で、モハ180、モハ181、モハシ180、クロ181、サロ180、サロ181、サハ180、サシ181等各形式車両の総称をいう。
481系 固定編成の特急形交直流電車で、クハ481、モハ480、モハ481、サシ481、サロ480等各形式車両の総称をいう。
153系 平たん用急行形直流電車で、モハ153、モハ152、クハ153、サロ152、サロ153、サハ153、サハシ153等各形式車両の総称をいう。
155系 修学旅行用急行形直流電車で、モハ154、モハ155、クハ155、サハ155等各形式車両の総称をいう。
165系 こう配用急行形直流電車で、クモハ165、モハ164、サロ165、クハ165、サハシ165等各形式車両の総称をいう。
453系 急行形交直流電車で、クハ451、サロ451、サハシ451、クモハ453、モハ452等各形式車両の総称をいう。
115系 こう配用近郊形直流電車で、モハ115、モハ114、クハ115等各形式車両の総称をいう。
401系 近郊型交直流電車で、モハ401、モハ400、クハ401等各形式車両の総称をいう。
101系 通勤形直流電車で、クモハ100、クモハ101、モハ101、モハ100、クハ100、クハ101、サハ100、サハ101等各形式車両の総称をいう。 -
(イ) 形式群の構造別呼び方
形式群の構造別呼び方は、次による。-
a 特急形
原則として固定編成で使用するもので、空気調和装置を備え、高速運転に適した性能を有する車両形式のもの -
b 急行形
客室が出入口と仕切られ、横形腰掛を備え、長距離の運用に適した性能を有する車両形式のもの -
c 近郊形
客室に出入口を有し、横形及び縦形腰掛を備え、都市近郊の運用に適した性能を有する事両形式のもの -
d 通勤形
客室に出入口を有し、縦形腰掛を備え、通勤輸送に適した性能を有する車両形式のもの
-
a 特急形
-
(ア) 系列
-
イ 形式別の場合の称呼は、次により、「形式を表わす記号及び数字」、「用途を表わす車名」、「電気方式」及び「中間電動車、制御電動車、制御車又は附随車の別」を順序に重ねたものをもつて表わす。
-
(ア) 形式を表わす記号及び数字
形式を表わす記号及び数字は、次条第3号及び同条第4号の規定による。 -
(イ) 用途を表わす車名
用途を表わす車名は、前号イの(イ)の客車の用途を表わす車名を用いる。ただし、「緩急車」という称呼は用いない。 - (ウ) 電動車は、運転室の有無により、制御電動車及び中間電動車に分ける。
-
(ア) 形式を表わす記号及び数字
形式群別の場合の称呼 形式別の場合の称呼 181系特急形直流電車 モハ180形式直流中間電動車
クロハ181形式直流制御車
クハ181形式直流制御車153系特急形直流電車 モハ153形式直流中間電動車
サハシ153形式座席食堂直流附随車111系近郊形直流電車 クハ111形式直流制御車 101系通勤形直流電車 モハ101形式直流中間電動車
サハ101形式直流附随車581系特急形交直流電車 モハネ581形式寝台交直流電動車(作者注:原文ママ) 451系急行形交直流電車 クモハ451形式交直流制御電動車
サロ451形式交直流附随車711系近郊形交流電車 クハ711形式交流制御車 クモユニ74形式郵便荷物直流制御電動車 -
ア 形式群別の場合の称呼は、次により、「系列」、「形式群の構造別呼び方」、「電気方式」及び「電車」を順序に重ねたものをもつて表わす。
-
(3) 気動車
-
ア 形式群別の場合の称呼は、次により、「系列」、「形式群の構造別の呼び方」、「動力伝達方式」及び「気動車」を順序に重ねたものをもつて表わす。ただし、特に必要でない場合は、その一部を省略することができる。
-
(ア) 系列
- a 系列は、181系特急形液体式気動車以降の新標準設計の気動車(以下「新形気動車」という。)のみに用いる。この場合の系列の称呼はそのつど指示する。
- b aの規定にかかわらず、キハ81、キサシ80、キロ80、キハ80、キハ82及びキシ80の各形式車両の系列は、80系と総称する。
-
(イ) 形式群の構造別の呼び方
形式群の構造別の呼び方は、次による。-
a 特急形
原則として固定編成で使用するもので、空気調和装置を備え、高速運転に適した性能を有する車両形式のもの -
b 急行形
客室が出入口と仕切られ、横形腰掛を備え、長距離の運用に適した性能を有する車両形式のもの -
c 一般形
客室に出入口を有し、横形及び縦形腰掛を備え、地方的運用に適した性能を有する事両形式のもの -
d 通勤形
客室に出入口を有し、縦形腰掛を備え、通勤輸送に適した性能を有する車両形式のもの
-
a 特急形
- (ウ) 動力伝達方式は、液体式、機械式の別とする。
-
(ア) 系列
-
イ 形式別の場合の称呼は、次により、「形式を表わす記号及び数字」、「動力伝達方式」、「用途を表わす車名」及び「デイーゼル動車、デイーゼル制御車又はデイーゼル附随車の別」を順序に重ねたものをもつて表わす。
-
(ア) 形式を表わす記号及び数字
形式を表わす記号及び数字は、次条第5号及び同条第6号の規定による。 -
(イ) 用途を表わす車名
用途を表わす車名は、第1号イの(イ)の客車の用途を表わす車名を用いる。ただし、「緩急車」という称呼は用いない。
-
(ア) 形式を表わす記号及び数字
形式群別の場合の称呼 形式別の場合の称呼 181系特急形液体式気動車 キハ181形式液体式デイーゼル動車
キサシ180形式液体式食堂デイーゼル附随車80系特急形液体式気動車 キハ80形式液体式デイーゼル動車
キサシ80形式液体式食堂デイーゼル附随車キロ28形式液体式デイーゼル動車
キハユニ26形式液体式座席郵便荷物デイーゼル動車 -
ア 形式群別の場合の称呼は、次により、「系列」、「形式群の構造別の呼び方」、「動力伝達方式」及び「気動車」を順序に重ねたものをもつて表わす。ただし、特に必要でない場合は、その一部を省略することができる。
(旅客車の形式)
第8条 旅客車の形式は、次の各号に定めるところにより、記号及び数字で表わすものとする。
-
(1) 客車の形式の記号
客車の形式の記号は、次により、重量及び用途を表わすかたかな文字をその順序に重ねたものとする。ただし、「緩急車」という称呼を有するものは、末尾に「フ」を付け加えるものとし、また、職用車以外で記号ヤのものは、「試験用」、「工事用」等の用途を表わす車名を明らかにする。-
ア 重量
ボギー客車に限る。重量は積車重量による。22.5トン未満 コ 22.5トン以上 27.5トン未満 ホ 27.5トン以上 32.5トン未満 ナ 32.5トン以上 37.5トン未満 オ 37.5トン以上 42.5トン未満 ス 42.5トン以上 47.5トン未満 マ 47.5トン以上 カ -
イ 用途
-
(ア) 皇室用客車
記号を用いない。 -
(イ) 営業用客車
寝台車(A寝台) ロネ 寝台車(B寝台) ハネ 座席車(特別車) ロ 座席車(普通車) ハ 食堂車 シ 郵便車 ユ 荷物車 ニ -
(ウ) 事業用客車
職用車 ヤ 試験車 ヤ 工事車 ヤ 教習車 ヤ 保健車 ヤ 救援車 エ 配給車 ル 暖房車 ヌ
-
(ア) 皇室用客車
-
ア 重量
-
(2) 客車の形式の数字
客車の形式の数字は、次による。ただし、皇室用客車には適用しない。-
ア 鋼製客車(雑形客車及び2軸車を除く。)
二けたの数字を用い、その数字は用途別に10~99とし、第2の数字は2軸ボギー車に対しては0~7、3軸ボギー車に対しては8及び9とする。 -
イ 木製客車並びに鋼製の雑形客車及び2軸車
同じ構造の車両中の最初の番号を用い、一位の数字は0とする。番号は、次条第1号イ及び同条同号ウの規定による。
鋼製2軸ボギー車の場合
オハ10、スハ33、オハ57、スハ97、オロ10、スロ33、スロ67、スロ97
鋼製3軸ボギー車の場合
マロネ18、マロネ48、マロネ99
木製2軸ボギー車の場合
ナエ17100 -
ア 鋼製客車(雑形客車及び2軸車を除く。)
-
(3) 電車の形式の記号
電車の形式の記号は、第1号イの客車に対する記号に、制御電動車は「クモ」を、中間電動車は「モ」を、制御車は「ク」を、附随車は「サ」を冠する。ただし、緩急車に対する「フ」は用いない。 -
(4) 電車の形式の数字
-
ア 直流用新形電車、交直流用電車及び交流用電車
三けたの数字を用い、その数字は100~999とする。この場合、第1及び第2の数字は次による。-
(ア) 第1の数字は、電気方式別に、次のとおりとする。
直流 1~3 交直流 4、5 交流 7、8 -
(イ) 第2の数字は、形式群の構造別に、次のとおりとする。
通勤形及び近郊形 0~2 急行形 5~7 特急形 8 試作のもの 9
-
(ア) 第1の数字は、電気方式別に、次のとおりとする。
-
イ 直流用旧形電車
二けたの数字を用い、その数字は10~99とする。この場合、第2の数字は、次のとおりとする。電動車 0~4 制御車
附随車5~9
直流用電車 新形電車 モハ101
クハ257
サハ365旧形電車 サロ45
モハ72交直流用電車 モハ412
サハ560交流用電車 モハ704
クハ881 -
ア 直流用新形電車、交直流用電車及び交流用電車
-
(5) 気動車の形式の記号
気動車の形式の記号は、第1号イの客車に対する記号に、デイーゼル動車は「キ」を、デイーゼル制御車は「キク」を、デイーゼル附随車は「キサ」を冠する。ただし、緩急車に対する「フ」は用いない。 -
(6) 気動車の形式の数字
-
ア 新形気動車
三けたの数字を用い、その数字は100~999とする。この場合、第1の数字及び第2の数字は、次のとおりとする。- (ア) 第1の数字は、1とする。
-
(イ) 第2の数字は、形式群の構造別に、次のとおりとする。
通勤形及び近郊形 0~2 急行形 5~7 特急形 8 試作のもの 9
キロ180、キハ180、キハ181 -
イ 旧形気動車
ア以外の気動車(以下「旧形気動車」という。)には、二けたの数字を用い、その数字は01~99とする。この場合、第1の数字は次のとおりとする。
(注) 形式の例は、次のとおりである。 キハ07、キハ17、キハ58、キハ60、キシ80雑形 0 液体式1台機関付(0.6~9のものを除く。) 1~4 液体式2台機関付(0.6~9のものを除く。) 5 大馬力機関付 6、7 特急形 8 試作のもの 9
-
ア 新形気動車
(旅客車の番号)
第9条 旅客車の番号は、次の各号に定めるとおりとする。
-
(1) 客車
- ア 皇室用客車の番号は、1から999までの数字を用いる。
- イ 鋼製客車(皇室用客車を除き、軽合金等を使用して製作された車両を含む。)の番号は、前条第1号の記号及び三けた以上の数字よりなり、その記号並びに第1及び第2の数字は形式を表わす記号及び数字とし、第3以下の数字は形式ごとに1から順序を追つて付ける。ただし、2軸車の場合は、形式を表わす記号の次に100~999を、雑形の場合は、形式を表わす記号の次に1000~7999を用いる。
-
ウ 木製客車の番号は、次による。この場合、万位の数字「1」は中形ボギー車を、「2」は大形ボギー車を表わし、千位の数字「7」までは2軸又は2軸ボギー車を、「8」以上は3軸ボギー車を表わす。
雑形2軸ボギー車 1000~7999 雑形3軸ボギー車 8000~9999 中形2軸ボギー車 10000~17999 中形3軸ボギー車 18000~19999 大形2軸ボギー車 20000~27999 大形3軸ボギー車 28000~29999
-
(2) 電車
-
ア 直流用新形電車、交直流用電車及び交流用電車
前条第3号の形式を表わす記号、同条第4号アの形式を表わす数字、「-」及び形式ごとに1から順序を追つて付ける数字とを並べて表わす。 -
イ 直流用旧形電車
前条第3号の記号及び五けたの数字よりなり、その記号並びに第1及び第2の数字は、形式を表わす記号及び数字とし、第3から第5までの数字は形式ごとに000から順序を追つて付ける。
直流用電車 新形電車 モハ101-264
クハ257-31
サハ365-4旧形電車 サロ45002
モハ72563交直流用電車 モハ412-3
サハ560-24交流用電車 モハ704-5
クハ881-36 -
ア 直流用新形電車、交直流用電車及び交流用電車
- (3) 気動車
2 前項第1号イの「雑形」とは、地方鉄道等から引継ぎのもの、貨車から車種変更により客車となつたもの等鋼製客車の標準設計によつていないものをいい、同項同号ウの「大形」とは車体幅2,800未満(作者注:原文ママ)の、「中形」とは2,590mm以上2,800未満の、「雑形」とは2,590mm未満の車両をいう。
(新幹線電車の称呼、形式及び番号)
第10条 新幹線電車の称呼、形式及び番号は、次の各号に定めるとおりとする。
-
(1) 営業用電車
-
ア 称呼及び形式
三けたの数字で表わし、それぞれの数字は、次による。- (ア) 第1の数字は、基本タイプを表わし、0から7までとする。ただし、「0」の場合は「0」を付けない。
- (イ) 第2の数字は、用途による分類を表わし、「1」は座席車(特別車)、「2」は座席車(普通車)、「3」は食堂車及びその合造車とする。
- (ウ) 第3の数字は、「1」は制御電動車、「2」は制御電動車(集電装置付)、「5」は中間電動車、「6」は中間電動車(集電装置付)とする。
-
イ 番号
称呼及び形式を表わす数字の次に「-」を置き、形式ごとに1から順序を追つて付ける。
-
ア 称呼及び形式
-
(2) 事業用電車
-
ア 称呼及び形式
三けたの数字で表わし、それぞれの数字は、次による。- (ア) 第1の数字は、9とする。
- (イ) 第2の数字は、用途による分類を表わし、「2」は試験車、「4」は救援車とする。
- (ウ) 第3の数字は、第2の数字に関連させ、試験車は軌道試験車を「1」、電気試験車を「2」、救援車は「1」とする。
-
イ 番号
称呼、形式を表わす数字、「-」及び形式ごとに1から順序を追つて付ける数字とを並べて表わす。
-
ア 称呼及び形式
(貨物車の称呼)
第11条 貨物車(新幹線貨車を除く。以下次条及び第13条において同じ。)の称呼は、次の各号に定めるとおりとする。
-
(1) 貨車
貨車の称呼は、次により、「形式を表わす記号及び数字」、「荷重トン数」及び「構造又は用途を表わす車名」を順序に重ねたものをもつて表わす。-
ア 形式
形式を表わす記号及び数字は、次条の規定による。 -
イ 構造又は用途を表わす車名
構造又は用途を表わす車名は、次による。ただし、車掌室を有し、かつ、手ブレーキ及び車掌弁の設備のあるものには、「緩急車」という名称を付け加える。-
(ア) 有ガイ貨車
有ガイ車(鉄側で内部にも木板張りのものを含む。)
鉄側有ガイ車(内部に木板を張らないもの)
鉄製有ガイ車
冷蔵車
通風車
家畜車
豚積車
活魚車
陶器車 -
(イ) タンク貨車
タンク車(積載する貨物の品種に応じ「何々専用」を付け加える。)
(注) 例を示せば、次のとおりである。
「稀硫酸専用」、「ガソリン専用」、「カセイソーダ液専用」等
水運車 -
(ウ) 無ガイ貨車
無ガイ車
土運車
長物車
大物車
車運車
コンテナ車 -
(エ) ホツパ貨車
ホツパ車
石炭車 -
(オ) 事業用貨車
車掌車
雪カキ車
検重車
試験車
職用車
工作車
救援車
操重車
控車
-
(ア) 有ガイ貨車
ワム80000形式 15トン積有ガイ車
レム400形式 15トン積冷蔵車
トラ45000形式 17トン積無ガイ車
コキ5500形式 32トン積コンテナ車
ホキ800形式 30トン積ホツパ車
ヨ3500形式 車掌車 -
ア 形式
-
(2) デイーゼル貨車
デイーゼル貨車の称呼は、前号イの構造又は用途に対する称呼を付け加えたものをもつて表わす。ただし、「緩急車」という名称は用いない。
(注) 称呼の例を示せば、次のとおりである。
有ガイデイーゼル貨車貨車
(貨物車の形式)
第12条 貨物車の形式は、次の各号に定めるところにより、記号及び数字で表わすものとする。
-
(1) 貨車の形式の記号
貨車の形式の記号は、次によりかたかな文字をその順序に重ねたものとする。ただし、「緩急車」の称呼を有するものには、「フ」を末尾に付け加える。-
ア 構造又は用途
-
(ア) 有ガイ貨車
有ガイ車 ワ 鉄側有ガイ車 ス 鉄製有ガイ車 テ 冷蔵車 レ 通風車 ツ 家畜車 カ 豚積車 ウ 活魚車 ナ 陶器車 ポ -
(イ) タンク貨車
タンク車 タ 水運車 ミ -
(ウ) 無ガイ貨車
無ガイ車 ト 土運車 リ 長物車 チ 大物車 シ 車運車 ク コンテナ車 コ -
(エ) ホツパ貨車
ホツパ車 ホ 石炭車 セ -
(オ) 事業用貨車
車掌車 ヨ 雪カキ車 キ 検重車 ケ 試験車 ヤ 職用車 ヤ 工作車 サ 救援車 エ 操重車 ソ 控車 ヒ
-
(ア) 有ガイ貨車
-
イ 標記荷重トン数
13トン以下のもの及び標記荷重のないものは、記号を用いない。14トン~16トン ム 17トン~19トン ラ 20トン~24トン サ 25トン以上 キ
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ア 構造又は用途
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(2) 貨車の形式の数字
貨車の形式の数字は、同じ構造の車両中の最初の番号を用いる。
(注) 形式の例を示せば、次のとおりである。
ワサ1、ワ22000、ワム60000、ワフ21000、シキ40、セキ3000、トラ55000、コラ1、レ12000 -
(3) デイーゼル貨車の形式の記号
デイーゼル貨車の形式の記号は、第1号の貨車に対する形式の記号に、「キ」を冠する。ただし、「緩急車」に対する「フ」は用いない。 -
(4) デイーゼル貨車の形式の数字
デイーゼル貨車の形式の数字は、二けたの数字を用い、その数字は01~99とする。
(貨物車の番号)
(新幹線貨車の称呼、形式及び番号)
第14条 新幹線貨車(事業用貨車に限る。)の称呼、形式及び番号は、次の各号に定めるものとする。
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(1) 称呼及び形式
三けたの数字で表わし、それぞれの数字は、次による。- ア 第1の数字は、9とする。
- イ 第2の数字は、用途による分類を表わし、「2」は試験車、「3」は工事用車、「4」は救援車とする。
- ウ 第3の数字は、第2の数字に関連させ、試験車は、レール探傷車を「3」、工事用車はホツパ車を「1」、軌キヨウ敷設車を「2」、レール研削車を「3」、救援車は「3」とする。
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(2) 番号
称呼、形式を表わす数字、「-」及び形式ごとに1から順序を追つて付ける数字とを並べて表わす。
(車軸配置)
第15条 車軸配置は、次の各号に定めるところにより、数字および記号で表わすものとする。
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(1) 機関車
- ア 先軸数を数字で表わす。ただし、先軸のない場合には、0という数字は省略する。
- イ 動軸数が1、2、3、4等であるに従い、A、B、C、D等という記号で表わす。
- ウ 従軸数を数字で表わす。ただし、従軸のない場合には、0という数字は省略する。
- エ アからウまでの数字及び記号は、動軸を有する台ワク又は台車1個ごとに定め、台ワク又は台車2個以上の場合はそれらが連結されているは「+」を、連結されていない場合は「-」を中間にはさんで列記する。ただし、炭水車は除く。
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(2) 客車
2軸 2A 2軸ボギー 2AB 3軸ボギー 3AB 等 -
(3) 貨車
2軸 2A 3軸 3A 2軸ボギー 2AB 3軸ボギー 3AB 2・3軸ボギー 2・3AB 4-6軸複式ボギー 4-6AB 2-2-2-2軸複式ボギー 2-2-2-2AB 等
2 前項第3号の「4-6軸複式ボギー」とは、4軸ボギーと6軸ボギーとの2組が直接連結されないで心ザラを介して組み合わされたボギーをいう。この場合、ボギーが直接連結されている場合中間に「+」をはさむものとする。
(車種別の略号)
第16条 車種別の略号は、次の各号に定めるとおりとする。
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(1) 車種別略号
蒸気機関車 SL 電気機関車 EL デイーゼル機関車 DL 新幹線デイーゼル機関車 TDL 客車 PC 電車 EC 新幹線電車 TEC 気動車 DC 貨車 FC 新幹線貨車 TFC -
(2) 電車細別略号
電動車 M(主制御器のついている中間電動車) 電動車 M'(MまたはMCと合わせて一ユニットになる中間電動車) 制御電動車 MC 制御電動車 M'c(M又はMcと合わせて一ユニットになる制御電動車) 附随車 T 制御車 TC
2 前項の略号に、必要に応じ、次に掲げる符号をサフイクスとして付けることができる。
(注) サフイクスの例は、次のとおりとする。
食堂車 | D |
---|---|
座席車(特別車) | S |
寝台車 | N |
ビユフエ式食堂車 | B |
制御車(特別車) | TSC |
---|---|
寝台制御車 | TNC |
附則
1 この達は、別に定める日から施行する。(昭和41年3月15日工達第3号で昭和41年4月1日から施行)
2 この達は、昭和47年9月30日限りその効力を失う。
3 この達の施行により、形式及び番号を変更する必要のある車両に対しては、別に指定する方法及び番号対照表により、変更するものとする。ただし、機関車については、在来のままとすることができる。