旧小名木川駅から線路は地平を走る。しばらく直進した後、線路は右に大きくカーブし、越中島貨物駅に至る。越中島貨物駅にはロングレールの荷役線があり、北側には東京地下鉄深川検車区が併設されている。
Googleマップで地図を見る小名木川駅跡出発 AM10:25
旧小名木川駅からさらに南進します。この区間は小名木川駅廃止以降は越中島貨物駅構内扱いとなっていて、本線用信号機を見ることは出来ません。
しばらく直進すると、線路は大きくカーブして西方向を向きます。写真には「起点から3.5km」を表すキロポストがあります。小名木川支線は1971年まで亀戸駅が起点だったため、その名残でキロポストも亀戸駅起点の営業キロを表示しているようです。ちなみに、ここは現在の起点の小岩駅からはちょうど10kmの地点になります。
カーブを曲がっている辺りで東京地下鉄東西線の車庫線が地上に登ってきます。複線の連絡線は越中島貨物駅に隣接する東京地下鉄深川検車区に繋がっています。
ここまでは線路をたどるばかりで、配線調査とは言い難いものでしたが、運河を渡った先はいよいよ越中島貨物駅です。
東京地下鉄深川検車区北側 AM10:48
汐浜運河を渡ると越中島貨物駅……と思いきや、道路の脇には東西線の車両基地が広がります。こちらは越中島貨物駅の北に隣接する東京地下鉄東西線の深川検車区です。この検車区も全て越中島貨物駅の敷地内だったようで、往時の隆盛をしのばせます。
基地内には05系電車の姿が見えます。蛇足ですが、怪しい行先を表示している05101Fと05103Fは、約一年後に3連化されて千代田線北綾瀬支線に転属することになります。その隣のバラの05系は検査中でしょうか。
線路終端です。土地が狭いためでしょうか、架線柱が面白い形をしています。
左に曲がって検車区の西側に回り込みますが、柵が高くほとんど何も見えません。
このくらいが限界です(これ以上進むとマンション敷地内)。
越中島貨物駅西側 AM11:02
さて、今度こそ本日のメインイベント、越中島貨物駅に移ります。ちょうど駅西側に観察に便利な歩道橋があるので、まずはその上から駅を見渡してみます。
この歩道橋は駅西側の引上線の真上を直角に横切っています。歩道橋を設けるほど貨車は通過しないような気もしますが、運河を渡る橋との兼ね合いがあるのでしょうか。配線鉄にはありがたいことこの上ありません。
中央が東京レールセンター出荷のレールの積み込みを行う荷役線です。訪問時はちょうどロングレール輸送用のチキ5500形貨車B編成、C編成が荷役中でした。
南側(写真右側)には貨車の留置線と京葉線への連絡線があります。連絡線は簡易分岐器でつながっているため、保線車両しか行き来できませんが、京葉線向けのレールを出荷する際は便利です。ところで、JR東海のように将来レールを気動車や電車で輸送するようになったら、この連絡線を整備して京葉線経由でレールを輸送すれば、小名木川支線は不要になる、と思うのは私だけでしょうか。
歩道橋の逆側は車止めになっています。その奥の草地はこの先に続いていた東京都港湾局専用線の跡地です。レールのようなものが見えますが、それに気づいたのは帰宅してからでした(泣)。行っておけばよかった。
続いて、地上に降りて線路の近くまで行ってみます。上の写真で、荷役線の手前で左へ分岐する線路の先です。線路が2線あり、事実上の着発線として使用されているようです(本来の着発線は旧小名木川駅跡にあり、そこからは構内入換扱いです)。線路は少し先で1本にまとまり、ガーター橋を渡って旧小名木川駅へと伸びていきます。
入換に活躍しているスイッチャーです。2台を背中合わせに繋いで1編成にしているようです。「上野保線技術センター東京レールセンター」の文字と犬(?)の塗装が目を引きます。
隣には先ほど見たチキ5500形が停車中です。奥の架線は京葉線です。
さて、次は潮見駅付近から越中島貨物駅南側を調査します。
※ 写真は全て踏切または公道などから撮影。
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