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御徒町駅
今回御徒町駅付近はほとんど変化がなかったので架線・信号機器の設置状況をまとめてみたいと思います。
上り方面の信号機は上野駅の5-9番線御徒町方ホーム端部と御徒町駅上野方ホーム端付近に設置されています。前者が上野駅の第一出発信号機、後者が第二出発信号機と思われます。駅ホームから遠く離れた場所に留置線を持つ上野駅の構内は広く、出発信号機が1つだけでは線路容量が確保できないようです。
下り方面は御徒町駅秋葉原方ホーム端部付近と上野駅御徒町方に設置されています。これも順に上野駅の第一場内信号機、第二場内信号機と思われます。
架線については現在、上野駅ホームから御徒町駅~秋葉原駅間まで設置されています。末端部では工事用車両の通路となっている新上り本線のうえも架線が通っています。
秋葉原駅:レール運搬作業見学
秋葉原駅に降りるとレール運搬用の工事用軽貨車がモーターカーに牽かれて神田方面からやって来ました。そしてレールの積み込み作業を始めたため、しばしの間これを見学することが出来ました。
軽貨車が停止し、位置を微調整すると作業員の方が滑車の用意を始めました。組み立ての後、一方の脚を線路脇のレールの上に、もう一方を反対側のコンクリート上に置き安定させます。
暫くして同じく神田方面からクレーン車がやって来て、軽貨車の右側に停車しました。どうやらレールを滑車とクレーンで持ち上げるようですが、なかなか作業が始まりません。
少し待っていると、作業員の方が何かを持ってきました。何があったのかと思えば、クレーンとレールを接続するワイヤーをどこかに忘れていたようです。
ともかくこれで準備は整い、1本目のレールの持ち上げが始まりました。レールは右側の滑車(人力)と左側のクレーンの2箇所で持ち上げています。安全に持ち上げるためには、レールをほぼ水平にしなければなりません。「ちょっと早いよ」など作業員の方は互いに声を掛け合い、持ち上げる速さなどを合わせていました。
台座の高さまでレールが持ち上がったら、手でレールを押して台座の上に据え付けます。特に台座に固定している様子はありませんでした。
レールは合計6本あり、その度に作業員の方は滑車を巻き上げてはレールを持ち上げて滑車を元に戻すのを繰り返していました。両側ともクレーンで持ち上げなかったのは、軽貨車を牽引してきたモーターカー(写真左側に留置中)が支障しているためでしょうか。
滑車は歯車で人力でも重いレールを持ち上げることが出来るようになっていましたが、その代わりにレールを1m強持ち上げるのにハンドルを百数十回まわさなくてはなりません。しかし、熟練した作業員はこれを1分ほどで終わらせてしまいます。
クレーン車の方も滑車が少しでも楽になるよう、少し遅れて持ち上げています。繊細な操作が要求されます。
5本目は若手の作業員が滑車の巻き上げを担当しました。巻き上げるスピードは今までで最も速く、みるみるうちにレールが持ち上がっていきます。ベテランの方も「いいぞ!」「そうそう」など声をかけていました。
6本目も若手の方が引き上げを担当しましたが、こちらの方は少し苦労していた様子でした。ベテランの「もうちょい!」など温かい掛け声で何とか最後まで持ち上げることが出来ました。
レールを軽貨車に載せ終わったら滑車は素早く撤収され、いよいよ運搬が始まります。
まずクレーン車が神田方面へ出発し、すぐ後からモーターカーに推進される形でレールを載せた軽貨車が続きます。
このあと軽貨車は秋葉原駅~神田駅間の上り勾配中の線路終端付近でレールを取り卸したようでした。
秋葉原駅
秋葉原駅の観察を再開します。とはいえ駅付近は工事があらかた終わっており、あまり変化はありません。前回線路上に山積みになっていたレールは姿を消していて、先ほどの作業を繰り返して何処かに運んだものと思われます。
今回気づいたのですが、高架橋の勾配が始まるあたりに枕木のない線路だけの部分がありました。信号機器などが設置されるのでしょうか。因みにクレーン車やレールを載せた軽貨車はこの上を何事もなく通過していました。
神田方を俯瞰します。前回まで写真中央部にあった緑色の構造物は跨道橋ではなかったようで、完全に撤去されていました。失礼しました。
防音柵やレールの設置も進み、完成した姿が見えてきました。
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