はじめに
JR各社では、沿線人口減少やコロナ禍に伴う合理化の一環として不要な設備や利用頻度の低い設備の撤去を進めています。本記事では市販の時刻表に基づき、2024年3月ダイヤ改正で定期旅客列車どうしの列車交換がなくなる交換駅(以下、信号場も含む)の一覧をまとめます。なお、昨年の記事は下記リンクよりご覧ください。
昨年の記事公開後の動きとしては、ダイヤ改正直後に山陰本線の数駅で交換設備が撤去されました。
JR東日本管内では水戸線福原駅、釜石線岩手上郷駅、花輪線松尾八幡平駅、只見線只見駅(下記記事参照)で交換設備撤去の動きがありました。
昨年の記事と同様、下記に挙げたほかにも列車交換が廃止される駅がある可能性もありますのでご了承ください(特に、貨物列車や特急列車の運行線区では正確な調査に限界があります。お気づきの方はページ下部のフォームよりお寄せいただけますと幸いです)。また、定期旅客列車の列車交換が廃止されても臨時列車や回送列車、貨物列車、ダイヤ乱れ時の運転整理のためなどに交換設備が残される可能性もあり、ただちにこれらの駅で交換設備が撤去されるとは必ずしも言えません。
JR北海道
石勝線 滝ノ上信号場、占冠駅
滝ノ上信号場(ダイヤ改正で駅から信号場に格下げ)では昼頃の普通列車と特急列車の交換が設定されていましたが、列車交換がなくなります。占冠駅でも列車交換がなくなります。
※特急列車中心の区間であり、ダイヤ推定に誤りがあったらすみません。
根室本線 野花南駅
1日1回普通列車どうしの交換がありましたが、ダイヤ改正で列車交換の設定がなくなります。ただし、貨物列車の交換に使用している可能性があります。
2023年以前から列車交換がない駅
石勝線オサワ信号場、石北本線端野駅、室蘭本線古山駅では列車交換が復活しました。
- 函館本線 熱郛駅・目名駅
- 室蘭本線 志文駅
- 石勝線 楓信号場・滝ノ沢信号場・ホロカ信号場・新狩勝信号場(いずれも貨物列車の交換に使用している可能性あり)
- 根室本線 茂尻駅・島ノ下信号場・豊頃駅(ただし以上3駅は貨物列車の交換に使用している可能性あり)・厚岸駅(ただし折返し列車あり)・落石駅
- 釧網本線 摩周駅(ただし臨時列車の交換あり)・緑駅
- 石北本線 愛別駅・中越信号場(ただし臨時列車の交換に使用)・奥白滝信号場・相内駅(ただし臨時列車の交換に使用。また、以上5駅は臨時貨物列車の交換に使用している可能性あり)
- 宗谷本線 和寒駅(ただし臨時列車の交換に使用)・佐久駅・天塩中川駅(ただし臨時列車の交換に使用)・兜沼駅・抜海駅・南稚内駅(ただし、回送列車の交換に使用しているらしい)
上記のほか、根室本線布部駅・山部駅・金山駅・東鹿越駅は2024年3月31日限りで廃止予定です。
※記事初出当初、室蘭本線古山駅を挙げていましたが、今改正より列車交換が復活するようです。(2024年3月11日追記)
※記事初出当初、石北本線生田原駅を挙げていましたが、特急列車と始発の普通列車が同時に在線する時間帯があるようです。(2024年6月16日追記)
JR東日本
貨物列車が多数運行されている羽越本線・奥羽本線(秋田~青森間)・津軽線はダイヤを調査しておりませんが、これらの区間でも交換設備が使用されていない駅が存在するようです。
※記事公開当初、常磐線竜田駅を挙げていましたが特急列車どうしの交換に使用されているようです。(2024年3月9日追記)
鹿島線 延方駅
1日2回普通列車の交換に使用されていましたが、列車交換の設定がなくなりました。なお、普通列車と貨物列車の交換に使用される可能性があります。
※2024年3月ダイヤ改正直後にJR東日本公式の駅構内図が更新され、1面1線の図となりました。また、副本線に通じる場内信号機が使用停止された模様です。(2024年3月30日追記)
内房線 竹岡駅
1日2回普通列車の交換に使用されていましたが、列車交換の設定がなくなりました。
外房線 鵜原駅
朝方に普通列車と「わかしお6号」、夕方に2回普通列車どうしの交換に使用されていましたが、列車交換の設定がなくなりました。
中央本線 小野駅
※2024年8月10日追記
朝方に普通列車どうしの交換がありましたが、減便に伴い列車交換がなくなりました。
2023年以前から列車交換がない駅
常磐線末継駅の列車交換は復活しました。水戸線福原駅、釜石線岩手上郷駅、花輪線松尾八幡平駅、只見線只見駅では交換設備が廃止されました。
- 内房線 太海駅(2024年3月ダイヤ改正で交換設備使用停止)
- 越後線 分水駅(ただし、始終着の臨時列車の設定あり)
- 大糸線 北松本駅、信濃森上駅(交換設備使用停止)
- 両毛線 下新田信号場
- 日光線 今市駅
- 常磐線 末続駅
- 水郡線 磐城棚倉駅(ただし、始終着列車の設定あり)
- 磐越西線 磐梯熱海駅(ただし、始終着列車の設定あり)・川桁駅・翁島駅・更科信号場・東長原駅
- 磐越東線 磐城常葉駅・要田駅・舞木駅
- 仙山線 奥新川駅
- 石巻線 渡波駅
- 気仙沼線 陸前豊里駅
- 北上線 和賀仙人駅(ただし、臨時列車の交換あり)・ほっとゆだ駅(ただし、始終着列車の設定あり)
- 陸羽東線 池月駅
- 奥羽本線 横堀駅・飯詰駅
- 相模線 厚木駅(ただし、回送列車が列車交換に使用しているらしい)
JR東海
2024年3月ダイヤ改正で列車交換がなくなる駅は存在しません。
JR西日本
2024年3月ダイヤ改正で列車交換がなくなる駅は存在しません。
2023年以前から列車交換がない駅
小浜線では土休日ダイヤの設定に伴い粟野駅での列車交換が設定されました。山口線宮野駅でも列車交換が設定されました。山陰本線江崎駅、宇田郷駅、奈古駅は棒線化されました。木次線では出雲坂根駅で普通列車と交換していた臨時列車の奥出雲おろち号が廃止されています。
- 関西本線 佐那具駅
- 紀勢本線 双子山信号場(交換設備使用停止)
- 桜井線 京終駅(ただし、定期回送列車および臨時列車の交換に使用)
- 芸備線 東城駅(交換設備使用停止 ただし、折返し列車あり)、備後西城駅(ただし、臨時列車の折返しあり)
- 因美線 那岐駅(ただし、折返し列車あり)
- 呉線 忠海駅
- 岩徳線 玖珂駅(交換設備使用停止)
- 宇部線 岐波駅
- 小野田線 目出駅
- 山陰本線 滝山信号場(交換設備使用停止)
- 木次線 出雲坂根駅
※記事初出当初、山口線宮野駅を挙げていましたが、今改正より列車交換が復活するようです。(2024年3月24日追記)
JR四国
列車交換のない交換駅はありませんでした。
JR九州
2024年3月ダイヤ改正で列車交換がなくなる駅は存在しません。
2023年以前から列車交換がない駅
- 長崎本線 肥前七浦駅・里信号場・土井崎信号場・東諌早駅・肥前三川信号場
- 肥薩線 大隅横川駅
- 吉都線 高崎新田駅
- 日豊本線 上岡駅・直見駅・宗太郎駅
サイト中に誤りを発見された方は、誤り報告フォームでお知らせください。ただし、すぐに対応できない場合があります。