はじめに
只見線は小出駅と会津若松駅を結ぶ路線で、1971年に全通しました。開業当初から旅客輸送量が低調なローカル線ではありましたが、大白川~只見間の「六十里越」の区間で並行する道路が冬季に通行止めとなることから特定地方交通線として廃止されるのを免れ、現在に至ります。2022年時点での全区間の輸送密度は257人/日となっています。
2011年7月の新潟・福島豪雨では橋梁の流失など多数の被害により一部区間が長期不通となりましたが、復旧費用90億円のうち60億円を沿線自治体や国などが負担し、さらに福島県が鉄道施設を保有する上下分離方式とすることで2022年10月に運転再開が実現しました。
この只見線で2023年12月1日、只見駅の一部信号機が使用停止されたことが確認されました。
JR東日本を含む鉄道各社では、経費節減や労働力不足への対応のため不要な設備の撤去をすすめています。JR東日本管内でも2022年度は釜石線岩手上郷駅が棒線化されたほか、2023年度に入ってからは水戸線福原駅が棒線化、さらに花輪線松尾八幡平駅で交換設備が使用停止されています。只見駅もこれに続く動きと思われます。