【悲報】塩尻駅の短絡線が使用停止か

【悲報】塩尻駅の短絡線が使用停止か

はじめに

塩尻駅は中央本線みどり湖・小野・洗馬方面、篠ノ井線の4つの方面からの線路が乗り入れており、運転上重要な駅となっています。塩尻駅の配線で特徴的なのが構内に設置されている三角線で、これにより中央東線~篠ノ井線、中央西線~篠ノ井線に加えて中央東線~中央西線の直通列車を進行方向を変えることなく運転することができていました。

中央本線配線略図(抜粋)
中央本線配線略図(抜粋)

皆様ご存じのとおり、このような構内配線はかつて塩尻駅が現在ヤードとなっている箇所(通称塩尻大門信号場)にあった名残りです。中央西線~篠ノ井線の直通列車のスイッチバックを解消するため1982年に塩尻駅が現在の位置に移転したのちも、旧駅にはヤードが残されここから中央西線方面への直通ルートも残置されました。10年以上前までは時折団体列車などが運転されることがあったようで、また2014年10月には東海道本線の災害による不通に伴い短絡線経由で迂回貨物列車が運転されています(下記記事参照)。私が調べた限りではこれが直近での短絡線の最後の使用例だと思います。

短絡線の場内信号機使用停止

先日、中央西線方面から短絡線への場内信号機が使用停止されているのを確認しました(動画をキャプチャした画像のため、見苦しい点はご承知おきください。)。

塩尻駅第一場内信号機
塩尻駅第一場内信号機(動画キャプチャ)
塩尻駅第一場内信号機
塩尻駅第二場内信号機(動画キャプチャ)

中央西線の洗馬方面からの線路には、まず渡り線の手前に第一場内信号機が3つ(6番線、4番線および塩尻大門方面)設置されていますが、うち塩尻大門方面への信号機のみ横向きにされた上黒いカバーが掛けられています。また、その先で短絡線が分岐するあたりの第二場内信号機4つ(6番線、4番線、7・8番線および9・10番線。7~10番線は塩尻大門の着発線)のうち、塩尻大門方面の7・8番線および9・10番線の信号機は横向きにされています。このことから、塩尻駅の中央東線~中央西線の短絡線は使用停止になった可能性が高いと考えられます。

なお、2021年秋撮影の前面展望ではこれらの場内信号機が点灯しているのが確認できており、使用停止措置は2022年3月ダイヤ改正前後に行われたものと考えられます。

ちなみに、塩尻大門の着発線(7~10番線)から中央西線洗馬方面への出発信号機やその下に設置されている進路表示機には、使用停止などの措置が取られているようには見えませんでした。信号機自体は塩尻大門から篠ノ井線方面へ出発する列車も使用するものなので使用停止されていないのは不思議ではないのですが、進路表示機が使用停止されていないのは今後短絡線が再び使用される機会があることを意味していると願いたいところです。

塩尻大門の出発信号機
塩尻大門の出発信号機

JR東日本では、コロナ禍を機に経営の体質改善を図るべく不要設備の使用停止などを進めています(中央西線はJR東海の路線ですが、塩尻駅構内はJR東日本管轄です)。塩尻駅構内の短絡線もこの合理化の餌食になってしまったのかもしれませんが、異常時の迂回輸送などにも使用実績がある線路ですので復活してほしいと願うばかりです。

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